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- 2021
- 03/04
タイ国際航空、会社更生計画を提出=最大8000人削減
タイ国際航空は2日、会社更生計画をタイの法執行機関に提出したと発表した。
チャンシン社長代行は同日の再建計画を発表する記者会見で、従業員数を現在の2万1000人から早期退職などで年内に最大8000人削減し、1万3000~1万5000人程度とする方針を明らかにした。同社長代行は会見で、1960年設立のタイ航空の歴史やタイ社会における重要性をアピールした上で、2020年の旅客数、貨物輸送量などの大幅な落ち込みや新型コロナウイルス流行が航空業界にもたらした構造変革などを指摘。従業員数については2019年の2万9000人から昨年12月時点で2万1000人まで減少していると強調した。
さらに同社は機材などの調達の削減、燃費向上、貨物輸送収入の拡大と業務コストの改善で今年第1四半期中に40億バーツ(141億円)分のメリットが見込めると説明。また運用機材については12機種から5機種に、エンジンも9種類から4種類にそれぞれ削減するとした。
またノン副社長代行は「今年第3四半期から商業運航を再開する方針で、当初はロンドン、パリ、東京(成田、羽田)、大阪、名古屋、シンガポールなどの採算性が高い路線を再開する」とした上で、今後は「採算性が低い路線を廃止する」ものの、福岡便を含め日本路線は廃止対象にならないとした。
このほか会社更生計画のスケジュールでは今年5月12日までに計画の承認を求める債権者集会を開催し、6~7月に中央破産裁判所で計画承認に向けた審理が行われるとの見通しを明らかにした。